7月の誕生石「ルビー」 静岡きたがわ宝石

DATA
主産地:ミャンマー、スリランカ、タイ
カラー:レッド
モース硬度:9
ルビーの特徴と歴史
ルビーは元はコランダムという鉱物。
そのコランダムの中でも赤い色合いのものは「ルビー」、それ以外の全てのカラーのものを「サファイア」と呼び分類をしています。
ルビーの赤い色は石の中に含まれるクロムという物質が起因しており、濃い赤色からピンク系の優しい赤色までのカラーバリエーションがあります。
ピンク系のカラーのものは「ピンクサファイア」に分類される場合があります。
同じ赤色でも産地によって特徴のある赤色を示します。
ルビーの品質の見方
ルビーもそうですが、基本的に宝石は透明度と色合いでその品質を判断します。
ルビーを見るポイントは、少し弱めの照明の下で見た時に黒ずまない色合いを選ぶとベストです。
ピジョンブラッド(鳩の血)と呼ばれるルビーは、まさに鳩の血の色のような真紅の色合いでルビーの中でも最高級とされています。
ただし、ピジョンブラッドの評価のあるルビーの中でも、黒ずんだ色合で透明度も低いものもありますので 一概にピジョンブラッドと言っても注意が必要です。


この写真のようなルビーはピジョンブラッドの中でも最高級とされているカラーです。
ルビーを選ぶならば、このようなカラー&透明度のものを選びたいですね!
ルビーの石言葉・石の力
石言葉:情熱・慈しみ・威厳
石の力:勇敢にする・幸運を引き寄せる・勇気や情熱で夢を実現する
豆知識!ルビーの逸話
ルビーは古代インドで「宝石の王様」として崇められていました。
ルビーの語源は「rubeus」、ラテン語で「赤」を意味する言葉で。昔から血や炎、情熱を象徴し、持ち主に勇気とや威厳をもたらす石だと信じられていました。
古代のヨーロッパの兵士の間でも、勇敢な心を育て負傷から守ってくれる守護石として人気があったそうです。
色にまつわるルビーの話
古来より”宝石の女王”として君臨してきた人気の宝石ルビー。
ルビーには、むかしから色にまつわるエピソードが多くありますが、有名なものを2つご紹介いたします。
赤い石はみんなルビーなの?
炎のような赤い色合いが特徴の「ルビー」は、古代ギリシャやローマで「燃える石炭」を意味する言葉「アンスラックス」や「カルブンクルス」と呼ばれていました。
大昔は宝石の識別方法が曖昧で、中世まで赤い色をした宝石(ガーネット、トルマリン、スピネルなど)を全て「ルビー」だと思われていたのです。
赤いレッドスピネルという宝石に関しては、18世紀まで「ルビー」だと疑うことなく信じられていました。
黒太子のルビー
英国王室の王冠の中央には、170カラットの大きな赤い宝石が飾られています。
この赤い宝石は英国の歴代の国王の王冠に飾られ、何百年物間「ルビー」と信じられていましたが、宝石鑑別の技術が進み、じつはこの宝石は「レッドスピネル」だということが判明しました。
それでも英国王室では今でも「ブラック・プリンス・ルビー(黒太子のルビー)」と呼び、ロンドン塔に陳列をしています。
この写真の宝石が「レッドスピネル」です。
ルビーに似た赤ですが、ルビーよりも明るく温かみのある色合いですね。
この「レッドスピネル」という宝石は、全体的に透明度が高くよく輝くのが特徴で、価格こそルビーには劣りますが、その美しさではルビーに匹敵する魅力がある宝石です。