婚約指輪の歴史とは?婚約指輪のルーツを知ろう【静岡市】
今やプロポーズに欠かせない贈り物である婚約指輪。男性が女性に贈るために準備することが当たり前のようになっていますが、一体いつ婚約指輪を贈る風習が始まったのかご存じですか?
婚約指輪のルーツや意味を知ることは、婚約指輪を選ぶときの参考になるかもしれません。
今回は婚約指輪が生まれた歴史や日本で婚約指輪が習慣化したルーツ、薬指にはめる意味など婚約指輪の生まれた意味について解説します。
婚約指輪はいつ誕生したのか
現在までに発見されている最古の婚約指輪は古代エジプト時代の婚約指輪です。古代エジプトでは、“永遠”という意味合いを持つ丸い円を使って“結婚”を表す象形文字を使っていました。
つなぎ目のない指輪は象形文字のような永遠を表すことから、指輪は永遠に愛する人を守る神秘的なパワーが宿ると信じられていたそうです。
一方、婚約時に指輪を贈る習慣が始まったのは、紀元前1世紀の古代ローマ時代と言われています。当時は結婚そのものより婚約が重要視されていたそうです。
そのため、婚約が成立した証しとして指輪が用いられるようになりました。初期の婚約指輪は、鉄製で装飾がない指輪が贈られていたそうです。
時代が進むと鉄製から金の婚約指輪に変わります。現代のような宝石を装飾した婚約指輪のデザインになったのは中世初期と言われています。
男性が贈る指輪に自分のイニシャルを彫ってから贈るというロマンチックな装飾も行われていたそうです。
婚約指輪にダイヤモンドを装飾した歴史
ダイヤモンドが初めて発掘されたのは紀元前4世紀ごろのインドと言われています。
発掘されてからダイヤモンドの取り引きは行われていましたが、ヨーロッパにダイヤモンドが輸入され、カットや研磨の技術が生み出されたのは14世紀ごろと言われています。
ダイヤモンドがヨーロッパに来た当時からダイヤモンドは希少価値が高く、美しい輝きを放つことから富裕層の間で愛されたそうです。
初めてダイヤモンドが婚約指輪として使われた最古の例は、15世紀にさかのぼります。
ハプブルグ家のマクシミリアン王子とブルゴーニュ公シャルルの娘マリーの婚礼の際に、ダイヤモンドの婚約指輪を贈ったことが記録されています。
この婚礼を機に、王族の婚礼の儀式でダイヤモンドを装飾した婚約指輪を贈ることが一般的になったそうです。
一般の人々の婚約時にダイヤモンドの婚約指輪が贈られるようになったのは18世紀と言われています。18世紀では南アフリカでダイヤモンドの鉱山が発見されたことをきっかけにダイヤモンドの供給が増えました。
世界的なブランドとして知られるティファニーやカルティエ、ブルガリなどもダイヤモンドを装飾した高級ジュエリーを作り出し、婚約指輪として打ち出すようになったことからダイヤモンドの婚約指輪が広まったそうです。
日本に婚約指輪が普及した歴史
婚約指輪を贈る習慣は、ヨーロッパで始まってから欧米にも広がり、欧米でも習慣化するようになった一方で、日本に婚約指輪が普及したのは随分後になってからだったそうです。
日本では1960年ごろから結納品の一つとして贈られるようになったことが婚約指輪の始まりと言われています。
さらに当時はダイヤモンドを装飾した婚約指輪ではなく、パールや誕生石を装飾した指輪が一般的でした。
日本でダイヤモンドを装飾した婚約指輪が流行したのは1970年代のこと。ダイヤモンドの供給会社であるデビアス社が日本で販売を始めた際に放送したテレビコマーシャルがきっかけとなりました。
コマーシャルでは「婚約指輪は給料の3か月分」というキャッチフレーズと同時にダイヤモンドを装飾した婚約指輪を紹介。婚約指輪は高価であることが一般的な解釈となり、ダイヤモンドを装飾した婚約指輪を贈ることが一般的になりました。
現在は給料の3か月分にもなる高価な婚約指輪を贈ることは少なく、30万~50万円が平均的な購入金額です。
婚約指輪を左手の薬指につける理由
婚約指輪は左手の薬指にはめることが一般的です。
なぜ左手の薬指にはめるのかは諸説ありますが、古代のエジプトでは左手の薬指には心臓に通じる血管が通い、薬指と心臓がつながっていると考えられていたことが有力な説です。
指輪を心臓とつながっている指にはめることで、夫婦の結びつきを強くする意味を持つそうです。また、右利きが一般的な現代では、左手の薬指が日常生活の邪魔にならない部分であるという説もあります。
まとめ
時代の流れとともに、デザインの流行りや購入金額の平均などは変化する婚約指輪。
しかし、婚約指輪の歴史やルーツをのぞいてみると、指輪には夫婦の“永遠”を願う意味が込められていることがわかり、昔も現代も変わらない思いがあることがわかります。
女性にとって婚約指輪を贈られる瞬間は一生忘れられない思い出になります。流行やデザインや相場ばかりにとらわれず、ふたりにとって最高の愛の証しとなる婚約指輪を探してみてはいかがでしょうか?